クイニアマンと共に / 2019.03.13

映画を観に行った先は日比谷、当然寄るべき場所がある。

この日比谷シャンテ、ミッドタウンは美味しいパン屋がギュッと詰まっている素敵な場所である。まずは待望の復帰に涙した（大袈裟）人も少なくないであろうLePetitmec日比谷、そしてJEAN FRANCOIS。更にはBoulangerie Bonheurがあり、もはやより取り見取りである。その日の気分で、食べたいパンの種類で行く店を選べる素敵な場所。それが徒歩数分圏内で味は申し分ないときている、恐ろしき日比谷。

というわけで、この日はJEAN FRANCOISへ向かうことになった。3件の内、クイニアマンを置いているのがJEAN FRANCOISだけだった。

LePetitmecは扱っていないが、REFECTOIRE（レフェクトワール）にはあるので近々行きたいと思っている。しかし今日の主役はJEAN FRANCOIS。ジャン・フランソワ。

イートインスペースが充分にあって、ごちゃごちゃと混み合っていない過ごしやすさが溢れ出ている日比谷店。それでいて閑散としてない程よさ。お日比谷の力か。

レジの奥が工房になっていて、作っている様が見え隠れしていて何かしらの焼き上がりがタイミング的に合うとグッとくる。

この写真は映画を観終わった20時台に撮ったもの。だいぶ品数も減って、ギュッと一箇所に集まっている印象ではあるが、16時17時台には仕事終わりJEAN FRANCOISに寄りたい人へ向けた焼きたて攻撃が始まるので、その辺りに行くと欲しいものだらけになり少し危険。

流行りから定番へ移ったものや昔からある馴染み深いジャパニーズなものまでラインナップは豊富。タルティーヌやキッシュなどの食事を愉しみたい系のパンは食欲をそそるセンス。

お出ましになられた、クイニアマン。

他にも強烈に惹かれたものはあれど、この日はクイニアマンだけを手に入れることに。

これまで食べたクイニアマンと違い、底の部分が均一にしっかりとキャラメリゼされているJEAN FRANCOISのクイニアマン。巷でよく見かける、馴染みのある形である。パリッと音が聞こえそうな見た目、視覚からも食欲をそそるクイニアマン、軽くトースターで温めて頂くことに。

グラニュー糖が多めという印象である。表面だけでなく中にグラニュー糖の塊が潜んでいて、中心部に齧りつくとジャリっと音がして強烈な甘さが襲ってくる。これはこれで悪くない。

生地はかなりクロワッサン寄りになっている。今までのものはかなり食べ応えというか噛み応えを感じたけれど、JEAN FRANCOISのは軽さを重視しているように思わせる。”バターのお菓子”というよりは、”とても甘い、甘い、クロワッサン”そんな感じである。

なので、正直に言うと”バターのお菓子”としては抜きん出たものは感じさせてはくれない。しかし、これを甘党がウキウキ食べるクロワッサン的なものと捉えると、とても美味しい。表面のキャラメリゼされた部分がほんの少しの苦味を感じさせ、それがとても程よく、鼻から抜けるバターの香りも申し分ない。

「クイニアマン」としては弱さを感じてしまうが、生地の軽さもあり、もう一度食べたくなる美味しさを抱えている。

しかし！JEAN FRANCOIS、次は必ずコレを食べる…！塩分的には確実にアウトなのは解っている、しかしコレを食べる！待っていておくれ、バジルソーセージ…！

ヴィエノワズリ日比谷